MENU

WHAT IS Fusic DOING?Fusicってなんしようと?

【文系インターンが社員に聞いてみたvol.2】クラウドについて

2016.11.18

取り組み

現在、Fusicでは長期インターンシップを随時行っています。

そこで、今回インターンに参加している学生から、Fusic社員に対して
「就職活動を控えた今だから聞きたいこと」「IT業界で働くために知っておきたいこと」
「今さら聞きにくい素朴な疑問」などをいくつかピックアップし、
実際にインタビューを実施しましたので、ご紹介いたします。

以下、インターンシップに参加している畑中 優季さんから
Fusicエンジニア 平田 哲へインタビューした内容です。

======================================

こんにちは!
株式会社Fusicの長期インターンシップに参加している畑中と申します。

前回に引き続き突然ですが、皆さん「クラウド」と聞いて、どんなことを思いつきますか?
僕は「なんか画像とかデータをオンライン上に保存できる便利な場所」というイメージでした。
iPhoneを使われている方は「iCloud」が馴染み深いかもしれませんね。
実はクラウドはすごくいろいろなことができるんです!
今回はそんなクラウドについてFusicのエンジニアの方にインタビューしましたので、
是非、ご覧ください!




【What is クラウド?】

-- 今日はよろしくお願いします。
   最初の質問なんですけど、クラウドとはなんぞやを教えてください。

平田:まあ、最初に出てくるのは某ゲームの主人公の名前ですよね。

-- (笑) さすが平田さん。でも、ITの方のクラウドについて教えていただいてもよろしいですか?

平田:はい(笑)冗談はさておき、今回テーマになっているクラウドというのは
   「クラウド・コンピューティング」の略称なんですよ。
   「クラウドソーシング」などの言葉も最近流行ってるけど、あれとは別物ね。
   「クラウド・コンピューティング」は、従来、手元のコンピュータで管理をしていたデータなどを、
   インターネットなどのネットワークを通じ、サービスとして提供しているものなんです。

-- 具体的にどのような点が以前より便利になったんですか?

平田:エンジニア目線でいうと、まず手間とコストの削減という点が大きいですね。
   10年ほど前、クラウドが一般的になる前は何か作る時にサーバーを立てようと思ったら、
   まずはデータセンターという場所にサーバーを買って持っていかないといけなかったんですよ。
   そこでラック型のサーバーに対して色々設定をしたり、コードをたくさん繋げたり…
   要は、めちゃくちゃめんどくさかったわけですよ。
   ラック型のサーバーを買うのにお金もかかるから初期コストもかかるし。

-- そもそもなんですけど、サーバーというのは何か大きなデータを保存したりするという認識なんですけど、
   それは正しいですか?

 平田:ざっくりとしたイメージとしては「強いパソコン」だね。
   もっというと、サービスを提供することに特化した機能、性能を持っているんです。
   Server(給仕人)が語源なんだけど、
   名前の通り「インターネットを通じてみんなに提供するパソコン」ということです。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<ちょっと補足コーナー>

■システムの作り方
サーバーを立てる

必要なデータベースを構築したり、プログラムを構築したりする。

そのような準備をするのが一般的なシステムの作り方です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


平田:さらに、手間の削減でいうと、昔はサーバーのスペック(メモリやCPUなど)を上げたい時に
   人の手でサーバーを増強したりしないといけなくて、大変だったんですよ。
   これもクラウドによって、簡単に行うことができるようになりましたね。

-- つまり、昔だったら、大きなラック型のサーバーをわざわざ持って行ったり、
   サーバーのスペックを上げる時に人の手で行うから時間がかかったり、さらには設備投資だったりで
   お金がかかっていた。けれど、今はそれがオンライン上でできるようになったということで、
   コストや手間の面でも削減できるようになったということですね。




【クラウドの利点】

-- 次に最近よく聞くんですが「仮想サーバー」とは何でしょうか?

平田:クラウドとはまた別に、すごく特別な技術を使っているわけではなくて、
   「仮想サーバー」という技術が元々あったんですよ。

-- クラウドがなかった時代からですか?

平田:そうなんです。仮想サーバーとは、自分のマシーンの中やサーバーの中に「仮想化」と言って、
   そのサーバーのスペックそのままではなく、サーバーの中にもう一つ仮想的なサーバーを立てることを言います。
   昔は、サーバーが落ちないように初めは大きめのサーバーにしておいて、容量が余りそうな部分を一部仮想化し、
   いい感じに使っていきましょう、というようにやっていたんだよ。
   だけど、それはやっぱりコストも手間もってなった時に、クラウドっていうサービスができたんだよ。
   「リモートで、ご要望に応じたサーバーを提供できますよ」という、
   これがいわゆるクラウド・コンピューティングだね。

平田:あと、クラウドが使われ始めた頃に、よく出てきた言葉でディザスタリカバリっていうのがあるね。

-- それはどのようなものなんですか?

平田:簡単に言うと、災害などによる被害からの回復措置、あるいは被害を最小限に抑えるための予防措置のことだね。
   例えば、災害が起きた時って、一個のデータセンターにデータを置いてて、
   そこに何か問題があったらデータが飛んじゃうよね。
   だから、仮に福岡のデータセンターと北海道のデータセンターなど、
   二つにデータを置くとようなことをしなきゃいけないんです。
   ただ、設備投資の面で見ると単純に倍以上の値段がかかるし、
   片方だけでも正確に動くような構成を組まなきゃいけない。
   さらに、片方だけで動いている時でも、その裏側では大きなデータのやり取りを福岡ー北海道間でやるわけだから、
   インターネットの通信が遅くなったり、莫大な通信料がかかるなど、いろいろ大変なんです。
   もちろん理想的は、ケーブルで直結すればいいんだけど、まあそれにも設備投資がかかったりして大変ですよと。

   そこで、Amazonなど始めたのが、世界各地でデータセンターを運用すること。
   リージョンっていう単位でやってるんだけどね。
   それがあることで、例えば、アメリカでも東京でも、サーバーを立てたり、バックアップをとることができる。
   今、東京にある東京リージョンでは拠点が3つあるんです。複数あるってことは、
   一つが災害になってもデータの安全は守ることができる。こういうことができるのもクラウドの利点ですね。





【クラウドの分類】

平田:クラウドには実は分類があるんですよ。

-- あ!SaaSとかですよね。インタビュー前に調べた時に出てきたんですけど、結局なんだかわからなかったんです。

平田:そうそう。基本的に、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、
   IaaS(Infrastructure as a Service)の3つに分類できるね。

   SaaS(サース)は、アプリケーションの機能をオンライン上で使えるようなサービスとして提供すること。
   身近なものでいうとGmailとかがこれに分類される。

-- ふむふむ。

平田:次はPaaS(パース)について。
   これは、何かしら役割を持ったサーバーとして提供するサービスのことを言います。
   例えば、普通にサーバーを立てるんじゃなくて、データベースサーバーを提供しますよとか。
   ただのサーバーじゃなくて、開発者がある程度すぐに使えるように準備がしてあるものっていうイメージだね。
   Google App EngineやMicrosoft Azureなどが代表的なサービスになるね。

-- なるほど。そのサーバーを使う目的が決まっていれば、準備してあるものを使った方が手間も無く、
   コストも抑えることができるということですね。最後のIaaSはどういったものなんですか?

平田:IaaS(イァース)は、HaaS(Hardware as a Service)とも言うんだけど、
   前で述べたSaaSがソフトウェアなので、ハードウェアであるIaaSは対義になっているんです。
   例えば、サーバーやディスク等のインフラサービス。
   そういったものを提供するサービスのことをIaaSって言うんですよ。

-- 今お話を聞いてて思ったのが、SaaS・PaaS・IaaSが小さい順になっているイメージなんですけど、
   それは合っていますか?

平田:大きさというよりは、使い手(エンドユーザー)に近い順っていう方が正しいかもしれないね。
   例えば畑中くんみたいな非開発者の人だったら、Gmailとかが一番馴染み深いよね?
   いきなりデータベースサーバーを提供されても困るでしょ?(笑)
   けれど、私たち開発者は、IaaSやPaaSを使う機会が多い。
   だから、エンドユーザーに近い順っていうイメージかな。





【パブリッククラウド?プライベートクラウド?】

平田:ちなみに「クラウド」という名前は当時バズワードだったんですよ。
   2006年頃に当時のGoogleのCEOが発言して、
   そこからIT業界で「これからはクラウドコンピューティングの時代だ!」みたいな風潮になったんです。
   その流行り出した時に「パブリッククラウド」と「プライベートクラウド」っていう言葉が出てきたんだよ。
   ちなみにこの話の後に「ハイブリッドクラウド」っていうのも出てくるよ。

-- ハイブリッド?!(どういうことだろう…)

平田:順番に説明するね。
   パブリッククラウドは、さっき話したようなクラウドコンピューティング環境を
   不特定の企業や個人の人に提供するサービスのことだね。
   プライベートクラウドは、一つの企業のためだけに構築するコンピューティング環境を提供するサービスだね。
   要は、特定の企業でしか使えないものだよ。

-- それぞれどんなメリットがあるんですか?

平田:パブリッククラウドのメリットは、「調達が手軽にできる」ことかな。
   初期費用もあまりかからないし、増減も簡単にできるから「使いたい時に使う分だけ」が可能なんだよ。
   プライベートクラウドのメリットは、「セキュリティ面で強く、コントロールもできる」ということだね。
   社内で構築したものの場合、外に情報がもれることはほぼないし、
   自分たちの特徴に合わせた環境を作ることができる。
   ただし、その分コストがパブリッククラウドよりも高かったりするから、
   どっちが良いとかは一概には言えないんだよね。

   ここまで来たら、ハイブリッドクラウドはわかるよね?

-- …まだピンときておりません。

平田:ハイブリッドといえば「ハイブリッドカー」が一番馴染みがあるよね。ハイブリッドカーの特徴はなんだっけ?

-- ね、燃費が良いことですね。

平田:なんで燃費が良いんだっけ?

-- ガソリンも電気も使うからですね…!
   もしかして、プライベートクラウドとパブリッククラウドを両方使うってことですか?

平田:正解!

-- それはどんなメリットがあるんですか?

平田:コスト面とセキュリティ面かな。
   さっき言ったように、プライベートクラウドにはコストがかなりかかるから、
   本当に重要なものだけをプライベートな環境に入れておいたりできるというような
   パブリッククラウドとプライベートクラウドの両方の側面をもったものがハイブリッドクラウドなのです。





【みんなの周りには既にクラウドだらけ】

-- 今のサービスでクラウドを使っているサービスってどんなものがあるんですか?

平田:本当にたくさんあるよ。ありすぎて数え切れない(笑)
   さっき話したGmailやスマホのゲーム、iPhoneのiCloudやDropboxもそうだね。
   ただ、最近感じるのは、以前は一部の人にしか使えないというイメージがあったんだけど、
   だんだんと大多数の人が使えるものになってきているなと。
   さらに、スマートフォンの普及もあって、多くの人に使われるサービスが
   全体的に多くなってきているのは実感するね。





【まとめ】

今回、クラウドについてのインタビューをさせていただき、自分が知っているクラウドの印象
(画像やデータをたくさん保存できる場所)はクラウドの中のごく一部であることを痛感しました。
また、クラウドは「企業やエンジニアの悩みを解消したもの」であるとも感じました。
自分がインターンで実際に行っている営業活動においても「お客様の課題を解決する」ということを
念頭において行なっているので、クラウドと共通するものを感じ、非常に良い機会になりました。
これからも、 様々なIT用語について聞いていきます!