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WHAT IS Fusic DOING?Fusicってなんしようと?

Fusicの新ブランドスローガン完成までの270日間

2025.06.24

取り組み

2025年6月3日、ブランドサイトとともに新ブランドスローガンである『OSEKKAI×TECHNOLOGY』を発表しました。この新たなブランドスローガンが完成するまでのプロセスや、ブランドスローガンに込めた想いなどを詳しくお伝えします!



新たに掲げたブランドスローガンとサブコピー


ブランドスローガンを定めた目的と背景

スローガンや理念があるものの、活用されず社内に浸透していないことはよくあると思います。Fusicには、会社の存在意義を表す『Why we do』や、会社のあるべき姿を表す『What we do』がありますが、これはあくまで内向きの言葉であり、その先にある世の中に対しての意思や約束がきちんと定められていませんでした。


Why we do(存在意義)

『人に多様な道を 世の中に爪跡を』


What we do(あるべき姿)

『個性をかき集めて、驚きの角度から世の中をアップデートしつづける。』


ブランドスローガンを定めた背景には、Fusicが掲げるWhy we do・What we doに立ち返り、「私たちは世の中に対して何を成すのか」という意思や約束を、あらためて定義しようという想いがありました。


Fusicにはたくさんの社員がいて、それぞれが違った個性と考えを持っています。それらがバラバラな方向を向いていると、強いブランドにはなりません。バラバラではなく、同じ方向を向いて有機的につながっていくために、その方位磁針となるブランドスローガンが必要だったのです。



ブランドスローガンの必要性


まずは現状と思い描いている未来を把握し整理

ブランドスローガンを策定する過程で初めにやったことですが、まずは、社員一人ひとりが感じている現状と、今後思い描いている未来を把握するために、役員含め22名のインタビューを実施しました。具体的な質問内容は以下になります。


質問①:Fusicをキャラクターで表すとどんなキャラクター?
質問②:Fusicの印象を一言で表すとしたら?(キーワード5つ)
質問③:あなたが思うFusicの強みは?
質問④:ブランディングの面で意識する(印象に残っている)企業は?
質問⑤:Fusicを社外に誇るとしたらどんな内容でどんなアピールをする?
質問⑥:これからFusicをどんな会社にしていきたい?


それぞれ質問の意図として、質問①は「Fusicの持つ個性をイメージとしてわかりやすく捉えるため」、質問②は「頭の中にあるイメージを簡潔なワードで表現することで言語を手がかりとした印象の分布や傾向を見るため」、質問③は「役職や職種、経験が様々な中で、それぞれ感じているFusicの強みを知るため」、質問④は「成功していると感じる企業やその背景を聞くことで現時点での差異を見るため」、質問⑤は「これまでの質問を踏まえて、社外向けにFusicを誇るとしたらどんなことをどんな言い方で伝えるのかを知るため」、最後の質問⑥は「それぞれが思い描いている理想の会社像を知るため」。


22名それぞれが違った考えや想いを抱いていて、色んな角度からFusicの今に触れることができ、私にとっても全体を把握し整理する良い機会となりました。



インタビューの中で出たキーワード(大きいものほど露出回数が多い)


次にChatGPTにて、ブランドスローガンのサンプル案を生成するプロンプトを設計し、BrandSlogan GPTを作成。それぞれの社内インタビュー内容をもとに、BrandSlogan GPTを使用して、ブランドスローガン生成とインタビュー内での主要キーワードの抽出を行いました。ブランドスローガンのサンプル案については、1インタビューにつき5案の計110案(22名分)を生成し、これから実施するワークショップの材料として準備しました。



BrandSlogan GPT


ワークショップでの具現化

初回のワークショップでは、BrandSlogan GPTで生成したブランドスローガンのサンプル案と抽出したキーワードをもとに、参加メンバーでキーワードをカテゴリ化したり、スローガン案を点数化して絞り込んだりと、アウトプットに対する評価をグループ単位で行なっていきました。


しかし、今回新たに定義しようとしているブランドスローガンが、既にある会社の存在意義を表す『Why we do』や、会社のあるべき姿を表す『What we do』に対して、どのような位置付けでどのような役割になるのかが、この時点で明確ではなかったため、参加者全員がいまいち本質が掴めないままとなり、一度仕切り直しをすることになりました。


この部分を再度整理するために、まずは『Why we do』と『What we do』の分析を行い、それぞれの役割と関係性を明確にしました。その次に、『Why we do』と『What we do』に対するブランドスローガンの役割と関係性をマントル図として表し、不明瞭だった部分を視覚化して再整理しました。それが下の図になります。



Why we do/What we do/Brand Sloganの関係性


存在意義である『Why we do』を実現するために、あるべき姿である『What we do』を実行し、その結果、社会に与えていること、それがFusicのブランドスローガンであり本質的価値であるという整理をすることができました。通常は、理念が頭にあり、そこからビジョン・ミッションへ落とし込んでいくことが多いですが、Fusicにおいては、内側から外側へ向かったメッセージとなっていて、そのこと自体がFusicらしさであるとも言えます。


役割と関係性が明確になったことで、共通認識のもと同じ方向を向いて議論できるようになり、ワークショップでのアウトプットの質が徐々に上がっていきました!やはり、何かを導き出す際には、このような事前整理と認識合わせは重要だと改めて感じました。


決定したブランドスローガンとサブコピー

社内発表の前日まで議論を重ね、細部までこだわりながら少しずつ紡ぎ出し、ついに決まったのが、こちらのブランドスローガンとサブコピーです。Fusicという人格にぴったりハマる言葉が出来たんじゃないかと思っています!



ブランドスローガンとサブコピー


『OSEKKAI × TECHNOLOGY』

ブランドスローガンにある「OSEKKAI」は、お客さまが求めているもの以上のプラスαを提供するために、先回りして様々な角度から見渡したり、お客さまが予想もしていなかった選択肢を持っていくといったFusicの向き合い方を表しています。


『ココロと技術で、ぴったりも、びっくりも。』

このサブコピーは、ブランドスローガンを補強する言葉として、お客さま一人ひとりと丁寧に向き合い、伴走しながら、求められているもの以上のプラスαを提供していくという私たちの姿勢を表しています。ぴったりは「課題に沿った正しい答え」を表し、びっくりは「期待を超えるパフォーマンス」を表しています。


ブランドステートメントについて

今回、ブランドスローガンの価値観や目指す方向性をまとめた『ブランドステートメント』も丁寧に作り上げていきました。こちらのステートメントも細部の言い回しまでこだわり、発表前日ギリギリまで議論を重ね、ようやく完成した言葉です。私たちの姿勢や想いを表すぴったりの言葉が出来ました!



ブランドステートメント


このブランドステートメントは、ブランドスローガンとサブコピーの紐解きとなるもので、『おせっかい(ココロ)』/『テクノロジー(技術)』/『スローガンサブコピー』/『Fusicが社会へ約束すること』の4つの構成からなっています。


言葉を共通のイメージで捉えるためのビジュアルイラスト

ブランドスローガンが決定して、これでFusicが掲げる言葉としては、Why we doとWhat we doも含めて大きく3つの言葉が存在することになります。言葉だけでは人によって捉え方も感じ方も変わってしまうので、言葉の世界観を補強しそれぞれのイメージを共通認識として捉えるための、ビジュアルイラストを作成しました。



3つのビジュアルイラスト(ブランドサイト/コーポレートサイト/採用サイトにも掲載)


それぞれのイラストのコンセプトは以下になります。


『Why we do』を補足するビジュアルイラスト

多様な選択肢が存在し、様々な個性や考えが混ざり磨かれる場。それらを掛け合わせることで、いつでも新鮮なアイデアを豊富に持っているという世界を表現したものです。イラストの中にある宝石は様々な個性や考えを表し、これらの宝石が混ざり合って磨かれて、くっつきながら大きくなったり色を変えたりして、新鮮なアイデアや選択肢に変わっていくというイラストになります。


『What we do』を補足するビジュアルイラスト

自由な発想で世の中を眺め、それぞれの個性を有機的につないでいく。共に成長しながら、そこにピッタリとハマるアイデアやテクノロジーを創り出すという世界を表現したものです。イラストの中には色々な個性を持った人がいて、それらの個性が有機的につながっていく、そこから生み出されるぴったりとハマるアイデアやテクノロジーというのを大きな電球で表しています。それらを様々な角度から眺め続けていくという姿勢を周りにあるスポットライトで表したイラストになります。


『Brand Slogan』を補足するビジュアルイラスト

Why we doとWhat we doの延長線上にある世界。たくさんのぴったりとびっくりが集まって、世の中がアップデートされていくという世界を表現したイラストです。パズルのピースがひとつずつハマっていき、世の中が少しずつ豊かになっていくという世界を表現しています。周りにある宝石やスポットライトは、提供して終わりではなく、常にアップデートをしつづけていくというFusicの姿勢を表現したイラストになります。


Fusicブランドのイメージを伝えるブランドサイト

2025年6月3日、ブランドスローガンのプレスリリースと同時に、Fusicのブランドに込めた想いやイメージを表現したブランドサイトを公開しました。すべてにおいて、一貫性を持った展開を実現していくため、ビジュアルイラストを使用し、シンプルな中にもそれぞれの言葉やビジュアルにフォーカスされるよう設計したデザインとなっています。



Fusicブランドサイト

https://fusic.co.jp/brand


ブランドスローガンに込めた想いやコーポレートロゴのコンセプト、3つのブランドカラーについて、そして、創業から20年愛されてきた旧ロゴも遺すべくデザインの一部に組み込んでいます。また、コーポレートサイト、採用サイトにもブランドスローガンを掲載しています。


最後に

最初の社内提案から約9ヶ月かけて丁寧に紡ぎ出していったこのブランドスローガンですが、作って終わりではなく、ここからがスタートだと思っています。『OSEKKAI × TECHNOLOGY』という、このブランドスローガンが社内含め世の中にきちんと浸透し、その先にある信頼につながるまで育てていかなければいけません。


ブランドステートメントの中にもあるように、私たちFusicは、ぴったりやびっくりを実現するだけではなく、常に色々な角度から眺めアップデートしていきながら、寄り添い、世の中を少しずつ豊かに出来たらと思っています。