株式会社インフォコーパス
https://infocorpus.co.jp/
インタビュイー:
代表取締役社長 紫尾 淳一様
Fusicへの依頼の背景
紫尾様)Fusicさんとのはじめてのプロジェクトは、
弊社サービスであるIoTプラットフォームサービス SensorCorpus(*1) を使った
感染症対策サービス「SensorCorpus IC」の立ち上げでした。
当プロジェクトは2022年のはじめに依頼しましたが、実はFusicさんの存在自体は、
知人から名前を聞いていたり、イベントでお会いしたりなど、5年ほど前から知っていました。
Fusicさんは、IT全般ができて、かつAI・IoTのチームもかかえており、
おもしろい会社だと思っていましたが、なかなかタイミングがなく、互いに情報交換をする程度の繋がりでした。
やっと一緒にお仕事をできるようになったのがこのプロジェクトです。
「SensorCorpus IC」のICは「インフェクションコントロール」のことで、感染制御を指します。
SensorCorpus ICは、二酸化炭素の濃度を測るセンサーによって、
室内の換気が適切に行われているかを検知・通知し、感染対策が容易に行えるようになります。
Fusicさんに依頼をする前は、そのPoC(概念実証)を行っており、
検知の仕組み自体はできあがっていたのですが、
一般のお客さまがすぐに使えるような画面や機能にはなっていませんでした。
そのタイミングで、せっかくならFusicさんにお願いしてみようと思い、開発を依頼しました。
プロジェクトを一緒に進めるのははじめてでしたが、
打ち合わせをし、提案書を出してもらい、というやり取りだけでもFusicさんの力量の高さが伝わってきました。
私もこれまでたくさんのエンジニアと一緒に仕事をしてきましたが、かなりハイレベルだなと感じています。
(*1) :SensorCorpusは株式会社インフォコーパス様の登録商標です。
実際のプロジェクトの進め方
紫尾様)IoTのプロジェクトは、スタート時点では不確定要素も多く、請負・ウォーターフォールでは難しい点が多々あります。
「やってみないとわからない」ことが多いんです。
Fusicさんはそういった状況を汲み取って、準委任・アジャイルの進め方を提案してくれました。
私はアジャイルでのプロジェクトの経験があまりなかったのですが、
Fusicさんが密にやり取りをしてくれたおかげで、流動的な仕様のもとでも問題なく進めてくださいました。
Fusicさんと最初に取り組んだのは、SensorCorpus ICの第1号ユーザーである、城山ホテル鹿児島様への導入でした。
城山ホテル鹿児島様は、コロナの感染対策に非常に力を入れられているのですが、
換気において、ホテル内に80個以上のセンサーを個別に置き、それら一つ一つを目視で確認し、
手書きのメモで記録をとっていくという運用をされていました。
ホテル中を歩き回る労力がかかりますし、リアルタイムで確認できないため
「さっきは問題なかったけれど、いまはどうかわからない」という状態になっていました。
その労力を軽減できるということでSensorCorpus ICを好意的に受け入れてくださいましたが、
第1号ユーザーということもあり、仕様面で要望や変更がいろいろと出てきました。
例えば、「二酸化炭素のしきい値をもっと低く設定して早めに換気対応をできるようにしてほしい」、
「お客さまが特に多い土日の、週単位・月単位のレポートをまとめて確認できるようにしてほしい」といった内容です。
そういった仕様変更にも、Fusicさんは素早く対応してくださいました。
加えて印象に残っているのが、Fusicさんはいつもプラスαの仕事をしてくれるんですよね。
レポート機能ひとつ作るにも、「それなら日時指定ができたほうが便利ですよね」と、
こちらが気付いていないことをさり気なく提案してくれました。
スピード感とクオリティにはいつも驚かされています。
Fusic岡嵜)お褒めいただいてとても嬉しいのですが、実は当時のやり取りを忘れてしまっており……(笑)
それくらい日々当たり前に、無意識でやっていることだと思います。
覚えているエピソードでいうと、技術ブログに載せるために個人的にパトライト(*2)を購入して実験していたら、
紫尾さんから「それ城山ホテル鹿児島様でも使ってみたいと思ってたんだよね」と言われて驚いたことですかね。
好奇心をもって取り組んでいたら、良い偶然で繋がっていって、お客さまにも喜んでいただけるのだなと感じました。
(*2):パトライトは株式会社パトライト様の登録商標です。
Fusicメンバーの強み
紫尾様)Fusicの皆さんは、自分ごとにする力が強いと感じています。
開発となると、決まった仕様をその通りに作ることまでが仕事と捉える人も多いですが、
FusicさんはSensorCorpus ICのユーザーが増えると「また1社決まった!」って、
まるで自社のサービスかのように喜んでくれるんです。
自分たちで開発したものが、きちんと世の中に受け入れられているかまで考えられる会社は貴重だと思います。
あとは、現場に足を運ぶことの大切さをわかってくれているところも嬉しいです。
IoT開発において、やはり現場を見ることは欠かせないんです。
現地調査を提案したときはいつも喜んで参加してくれます。
Fusic岡嵜)ありがとうございます。
城山ホテル鹿児島様のときは、なかなかタイミングが合わず、プロジェクト終盤ではじめて足を運んだため、
もっと早くに行っておけばよかったという反省点が実はあったんです。
それを活かして、その後のプロジェクトでは序盤に現場に行くことを意識しています。
紫尾様)ポテンシャルのある方が現場の刺激を受けるとさらに成長しますからね。
ぜひ今後も変わらず心がけてほしいです。
今後の展望
紫尾様)SensorCorpus IC以降、
変わらずクオリティ高く誠実に対応してくださって助かっています。
私も九州が大好きで、いまも九州を拠点にしていますし、
福岡発の企業であるFusicさんとこれからも協力関係を結んでいきたいなと思っています。
特に、社会課題を解決できるプロジェクトをやれるといいですよね。
今後もぜひ一緒に成長していきましょう。