株式会社佐賀銀行
インタビュイー:
業務統括本部 システム部
石橋 健一郎 様
平島 和彦 様
嬉野 泰彦 様
末永 心 様
開発事例:クラウドジャーニープロジェクト(クラウドシステム開発における内製化支援)
プロジェクト開始当時の状況や課題感
Fusic清家)佐賀銀行さまは、AWS未経験から本番システムの内製構築を2年間で達成するという素晴らしいクラウドジャーニーを達成されています。
今回はその過程でFusicが提供させてもらったプログラムや、その後の内製化に関するお話をお伺いさせていただきます。
石橋様)はい。まずは、2年前、AWS未経験だったころの状況や課題感についてお話します。
銀行で使うシステムはオンプレの基幹システム(勘定系)の開発・保守や勘定系を補完する「サブシステム」を外部のベンダーから調達・保守していくことが主な業務でした。
特に勘定系システムはある程度機能を作り込まれており、私たちは機能追加を行う程度でした。
しかし、システム部もサブシステムの内製化に舵を切ることになり、これに向け新しいメンバーを次々と迎え、自分たちで一から考えて構築したものが実際に動くという達成感・喜びを彼らに味わってもらいたいという想いが生まれました。
内製化やクラウド移行を目指していく近年の潮流とも合致し、私たちのクラウドジャーニーがスタートしました。
平島様)FusicさんがAWSパートナーであり、高い技術力を持っていることは以前から知っていましたし、やはり佐賀と福岡という顔を合わせられる距離にいることはとても心強く思い、支援をお願いしました。
Fusicさんからはまず、APN Immersion Dayを実施してもらいました。
AWSの概要やEC2・S3の設定、ネットワークの設定などをハンズオンも交えながら学ぶことができるワークショップでしたが、この評判がとてもよかったです。
より佐賀銀行の実態に合ったサポートもしてもらいたいと思い、内製化支援プログラムをその後お願いしました。
Fusicが提供した内製化支援プログラムの内容・感想
APN Immersion Dayや、そのほかに実施した研修プログラムは、決まった手順で進めていけばよいものでしたが、内製化支援プログラムは、解決すべき課題自体をワークショップ形式で洗い出すことからスタートしました。
参加メンバー全員で話し合いながら、模造紙に付箋で課題を貼っていき、クラウドで解決すべきことを見出していきました。
メンバーがこれまで不便に感じていた、銀行内のデータや書式が点在してしまい、ほしい情報がすぐに見つからないという課題を解決するためのシステムです。
扱うのは内部資料であるため、セキュリティを担保できるように、要件定義でたくさん議論をしたことが記憶に残っています。
速く正確なレスポンスがもらえるのでとても助かりました。
わからなかったところは、メンバー自ら調べたり検証してみたりなど、能動的なスキルアップに取り組んでいました。
ただ作るだけではなく、クラウドだからこその機能も盛り込みたくなって、仕様に私のわがままも少しばかり反映してもらいました。
そのおかげで、参加メンバーも深い興味関心を持ち、取り組むことができていました。
これは内製化を目指すために非常に重要なポイントだと感じています。
その後のクラウドジャーニー
参加メンバーも、AWSを触ったことがない段階から、自ら要件定義・設計をし、そしてアーキテクチャの改善もできるようになるという成長を遂げてくれました。
1つ目は、銀行業務用システムのクラウドでの実装です。
すでにAWS活用の内製化が進んでいる他行さんに学ばせていただき、佐賀銀行でも導入しました。
2つ目は、生成AIの活用です。行内で利用できるヘルプボットのような形で導入できないかを検証しています。
後輩にあたるメンバーも増え、やる側から教える側に回り、Fusicさんから教えてもらったことを同じようにチームに還元しています。
また、AWS以外にもAzureにも取り組んでいます。多様な手法、技術に取り組める体制にしていきたいですね。
選択肢を知ることで、より良いものを選べるようになりますからね。
また、当時参加された方が教える側になってくださっているのもとても嬉しいです。
教えるというのは最も知識が要求されるので、更に成長する機会だと思いますし、そこに到達しているのが素晴らしいと思います。
今後の展望、Fusicに期待すること
今後新たなメンバーが増えていくにあたって、その1期生が後進を育てていく環境にしていければと思っています。
その時にもぜひFusicさんにご支援いただきたいですね。
また、これからクラウド活用プロジェクトが多数進んでいくので、ぜひ共同開発のような形でも、Fusicさんとご一緒できればと思っています。
先日のJAWS FESTA 2023 in Kyushuでの登壇もそれがきっかけです。
クラウド活用を一緒に進めていく仲間を、社内にも社外にも作っていきたいです。