MENU

STORIESお客様の声

沖縄の小売業を担うサンエー様に、IT内製化を伴走サポート!システム開発を通じて、サンエー様の技術力向上に貢献しました! 株式会社サンエー

2025.03.31

Webシステム(業務システム系)



インタビュイー:
下門 健太 様
宮国 将太 様
正木 真一郎 様
浜元 盛太 様
我那覇 隆人 様
棚原 理貴 様

営業・インタビュアー:安河内
エンジニア:清家萩原草場

沖縄に本社を構えるサンエー様は、地域に根ざしたスーパーをはじめとする総合小売業を展開されています。今回、システムの切り替えに伴い、当社は伴走型のシステム開発を通じてIT内製化の支援をさせていただきました。

サンエー様とFusicがワンチームとなり進めた1年間のプロジェクト。常に心がけたのは、お客様の状況に寄り添いながら、しっかりと伴走することでした。サンエー様にも多大なご協力をいただき、今回のプロジェクトを振り返りながらお話を伺いました。


伴走支援したプロジェクトについて

今回のプロジェクトでは、サンエー様のシステム開発担当者とともに伴走しながらIT内製化を支援することで、以下のゴールを目指しました。

  • 拡張性のあるシステムを自社で開発できる体制の構築
  • 開発ノウハウの蓄積
  • 自社運用技術の向上

期間: 2024年1月〜2024年12月(1年間)

開発内容: 内製化支援を前提としたポイントシステムのクラウドシフト


伴走型でIT内製化に取り組んだ背景と当時の課題

Fusic安河内)今回のプロジェクトに至った背景や抱えていた課題について、お聞かせいただけますか?

下門 様)これまで使用していたポイントシステムがサポート終了を迎えるにあたり、システムの切り替えが必要になったことが、今回のプロジェクトの発端でした。以前からポイントシステムの改修を検討していたものの、なかなか着手できず、今後の発展性も見込めない状況でした。そのため、切り替えにあたっては、拡張性のあるシステムを構築したいと考えていました。さらに、最新技術に関するノウハウが不足しており、具体的にどのように開発を進めるべきか分からないという課題も抱えていました。
今回、初めての伴走開発という形を取り、以下の3つの目標を掲げました。
  1. 自分たちで設定変更や障害対応ができるようにする
  2. チーム全員が一定レベルで、保守・メンテナンスやデータベースのサービスを理解する
  3. 得られた技術・思考・アーキテクチャを部内に積極的に展開できるようにする
3. については、まだ課題が残る部分もありますが、全体としてはほぼ達成できたと感じています。


Fusicにご依頼いただいた経緯と理由

Fusic安河内)今回、Fusicにご依頼いただいた経緯や理由を教えていただけますか?

下門 様)まず、「自社開発か、他社に依頼するか」という選択肢がありました。他社も5〜6社ほど調査しましたが、既存機能の重複(それによるコストの重複)やリリース方法が限られているという点がネックになり、最終的に自社で構築するという判断をしました。
そんな時にFusicさんをご紹介いただき、伴走型で開発を支援してもらえるというお話を伺ったのがきっかけでした。Fusicさんは開発のプロフェッショナルであり、私たちは業務や現場の知見を持っている。それぞれの強みを活かしながら進めるのが伴走型開発だと聞き、その考え方に共感しました。開発ノウハウを自社に蓄積し、最終的には自分たちで運用できる体制を作るという点が魅力的でした。
また、プロジェクトを進めるにあたり、その会社がしっかり運営されているか、どんな社員の方が働いているのかを知ることも重要だと考えました。実際に会社訪問をして雰囲気を感じ取れたことも、Fusicさんと一緒に進める決め手のひとつになったと思います。


Fusic安河内)他にも候補の会社があったと思うのですが、最後の決め手は何でしたか?

下門 様)最終的にはサンエーの理念である自主独立の精神を大切にし、自分たちで頑張ることが、今後の発展性や社内に技術を残すうえで最善の選択だと考えました。また、同じコストをかけるのであれば、社内の人材に投資し、成長につなげるべきだという判断に至りました。結果として、技術力の向上だけでなく、自社で運用・改善を続けられる体制づくりができたのは、大きな成果だと思います。

プロジェクトを通して、Fusicが工夫したところ

Fusic安河内)今回のプロジェクトを振り返って、工夫したポイントや大事にしていた部分は?


Fusic清家)「自分たちが作って終わり」という状況にはしたくなかったので、サンエー様が本質的な技術力を身につけ、しっかりと内製化できる形を作るにはどうすればいいかを、プロジェクトの最初から考えていました。その目的を達成するために、特に重要だと考えたのが、円滑なコミュニケーションと、本質的な部分をしっかり伝えられる関係づくりです。技術的な支援だけでなく、信頼関係を築きながら進めることを大切にしました。
また、「ワンチーム」としての意識も強く持っていました。私たちはFusicのメンバーですが、プロジェクトではサンエーの一員としてシステムを構築するつもりで取り組む。この意識を持って動いたことは、プロジェクト成功の大きな要因だったと思います。さらに、サンエー様がこれまで積み重ねてきた運用の知識は、非常に価値のあるものでした。私たちも知らないことが多く、積極的に吸収しながらプロジェクトを進めていきました。単に技術を提供するだけではなく、お互いの知識を共有し、高め合いながら進められたことが、とても良かったと感じています。


Fusic安河内)Fusicとしてはコミュニケーションで工夫したところがあると思いますが、他との違いはありますか?

宮国 様)チームビルディングに、とても力を入れていると感じました。最初に来ていただいた際に実施したワークショップも、ワンチームの意識を醸成し、双方向のコミュニケーションを円滑にするための意図があったんだなと納得しています。Fusicさんは、まるでサンエーのメンバーとして参画しているかのように、一つのチームとして本当に一体感を持って取り組んでくれました。その姿勢が、プロジェクトを成功に導く大きな要因になったと感じています。

Fusic清家)最初のワークショップでは、まずサンエー様の様子を知りたいという意図がありました。「どんな悩みを抱えているのか?」「どのような課題を感じているのか?」をしっかり把握し、深く踏み込んで話をすることで、サンエー様がどんな会社なのかを理解できたことは非常に大きかったと思います。この段階で相互理解が進んだことで、プロジェクトがスムーズに進み、より実践的なサポートができたと感じています。



プロジェクトで印象に残っているエピソード

「オンラインとオフラインの相互活用で、コミュニケーションを取りやすくした」


Fusic安河内)一緒にプロジェクトを進めていく中で、特に印象深かったエピソードなど、何かありますか?


浜元 様)バーチャルオフィスアプリの利用が、うまく機能していたと思います。Slack(スラック)とうまく組み合わせることで、コミュニケーションが取りやすかったです。

Fusic清家)日々の開発や課題の共有はオンラインで行い、月に1回の訪問時にはオフラインで進めるという方法を並行することで、毎月確実に進捗を確認しながら進めることができました。私たちもITの会社ではありますが、完全にリモートワークではなく、「最後は人が運営するものだからこそ、対面のコミュニケーションを大事にする」という考えを持っています。お客様とのやりとりも可能な限り対面で行うことを重視していたため、月に1回の訪問を継続し、直接コミュニケーションを取る機会を大切にしました。

Fusic安河内)対面でコミュニケーションを取ることでの効果は感じられましたか?

宮国 様)この方法の効果は、かなり大きかったですね。今回はAWS Lambda(ラムダ)やPython(パイソン)を活用しましたが、そもそも技術の知識がほぼない状態から一緒に進めていきました。そのため、画面を見ながらならすぐ解決できることでも、オンラインだとちょっとしたことで時間を取られることが多々ありました。しかし、隣に座って一緒に画面を見ながら作業すると、その場ですぐ質問でき、すぐに対策を講じられる。このメリットは大きく、月に2〜3日訪問してもらう期間の進捗の伸び幅が非常に大きかったと感じています。

Fusic草場)エンジニアは人によって手グセややり方が違うこともあり、レクチャーするほどではないけれど「これも教えたいな」ということが意外と多くあります。そういった細かい知識やノウハウを、雑談ベースで気軽に共有できたことは、すごく大きかったと感じています。一緒に作業しながら学べる環境があったことで、より実践的なスキルを自然に身につけられたと思います。また、最初のキックオフミーティングはオンラインではなく、対面で行うことがとても大事だと改めて感じました。実際に会って話すことで、相手の人柄や考え方を掴むことができ、それに合わせてこちらのことも知ってもらえる。そうすることで、お互いのキャラクターやプロジェクトのスケール感も明確になり、よりスムーズに進められたと感じています。

浜元 様)今回のポイントシステムとは直接関係のない話題、例えば雑談や技術に関する話にそれることも多々ありました。でも、「このプロジェクトに関係ないから聞いたらダメ」といった雰囲気が一切なかったんですよね。むしろ、何でも気軽に聞ける環境があったことで、技術的な学びも広がり、コミュニケーションが非常にしやすかったと感じています。

Fusic萩原)実際に対面でお話を伺う中で、「なるほど、そういうことか!」と思う瞬間があったり、「こんな風にしていきたいですね」と意見を交わしたりすることで、見えない部分まで含めて深くコミュニケーションが取れたと感じています。また、作業の中でも、コマンドの使い方やショートカットキーの便利な操作方法など、レクチャーできることが自然と増えていきました。さらに、サンエー様の社員の皆さんに温かく迎えていただけたこともあり、とても良い環境でプロジェクトを進めることができました。


開発したシステムで、技術的に工夫したところ

Fusic安河内)開発システムについて、技術的な部分で工夫したところは、何かありますか?

Fusic清家)技術的に担保したかったのは、CI/CD(※)のパイプラインの構築でした。開発のサイクルを崩さないことを第一に考え、継続的に改善しながら運用できるように意識していました。
※CI/CD:ソフトウェア開発において、ソースコードの統合や本番環境への適用を自動化する開発手法

レビューを軸とした品質管理プロセスを設計し、開発チーム内で継続的なコード改善のサイクルを構築しました。レビュー後にはCIを活用し、自動テストを通じてコードの品質を担保。変更が適切に反映されることを確認した上で、CDによるデプロイまで一貫した仕組みを整えました。これにより、私たちが普段行っている開発プロセスと同様に、高品質なコードが継続的にリリースできる体制を構築しました。また、API開発においては、Pythonの実装やオブジェクト指向の考え方を取り入れ、単体テストを書ける環境を作ることを絶対条件として設定しました。
具体的には、

  • 書き上げたコードを単体テストを通じてレビューにかける
  • プルリクエスト方式でコードレビューを実施する
  • プルリクエストがマージされたら、自動テストを実行し、自動デプロイする

このプロセスを最初からブレさせないように徹底しました。この仕組みがあれば、サンエー様のソースコードがしっかり残り、他のプロジェクトにも転用できるため、長期的に見ても大きな価値があると考えています。手動のリリースは何度も失敗したことがあるので、そうしたところを是正したいというのは、プロジェクト当初から考えていました。基本的にやることはFusic社内と変わらないよう、まずテストコードをきちんと書いて、コードの整形を必ず入れましょうという風にしました。コードのレベルに関しても遠慮せず言うべきことは全部言ったつもりですし、社内の人間への対応と同じようにした感じです。


またペアプログラミングも取り入れましたが、単なるコーディング支援ではなく、エンジニアの思考力を養う場としてなるべく見守るスタンスを心がけました。エラーメッセージの内容はほぼ把握していましたが、あえてすぐに答えを教えず、自ら問題を特定し、対処できるように導きました。このアプローチにより、実際のトラブル対応能力が向上し、エンジニア個々の成長にもつながりました。それでも解決できない場合は、一緒に考える形を取ることで、自分で問題を解決する力をつけてもらうことを意識していました。
もしかするとスパルタに感じられたかもしれませんが(笑)、最終的にサンエー様自身でエラーを解消できるようになることが重要でした。Fusicメンバーがいなくても回る状態を作ることが、伴走型プロジェクトの理想形だと考えています。このプロジェクトを通じて、技術的なスキルだけでなく、問題解決能力を高める経験を積んでもらえたのではないかと思います。

宮国 様)今回のプロジェクトでは、独自のネットワーク構成の関係で、Fusicさんにはいろいろとご面倒をおかけしてしまった部分が多かったと思います。プログラムをリリースした後の問題にも、Fusicさんの範囲を超えて対応していただき、それがなければ今回のプロジェクトは成り立たなかったと思うので、本当に感謝しています。
最初は専門用語が少しわかる程度の知識でプロジェクトに入り、途中で理解が追いつかない部分もありましたが、それを補ったのは密なコミュニケーションでした。わからないことをその都度確認できたのは、とても良かったです。特に印象的だったのは、CI/CDや単体テスト、自動テストの部分です。実際に手を動かしながら、Fusicさんからアドバイスを受け、必要な項目を組み込んでいったことで、システムの品質が向上しました。その成果は、今回のポイントシステムでもしっかり証明されていると感じています。技術的に得られたものや、開発における重要な視点として身についたものは、本当に大きかったです。例えば、PoC(概念実証)を作成し、基本的なポイントシステムの流れを構築しました。今後、新しいシステムやプロジェクトを立ち上げる際にも、まずPoCを作ることが非常に重要だと実感しています。それはAWSに限らず、何かを開発する際には必ず取り入れるべきアプローチだと考えています。

Fusic清家)ソースコードに落とし込んで、しっかりフローチャートを作成したのも良かったと思います。サンエー様の運用システム全体を把握しつつも、フローチャートに落とし込んでみると、私たちからすると「なぜこうなるのか?」と不思議に感じる部分もありました。最初はすべて理解できているつもりで進めていましたが、スキルや運用システムの共有ができたことで、その違和感をクリアにできたのは大きな成果だと感じています。また、サンエー様も「あるべき姿」を前向きに捉えてくださったと感じる場面が多くありました。例えば、何も言わなくてもソースコードを修正したら自然と単体テストに入る、といった流れが定着していたことです。しっかり単体テストが実施されるようになったのは、とても良い変化でしたし、根本的な考え方をしっかり理解し、自分たちのものにしていただいたと実感しました。このパフォーマンスを発揮できたのは、非常にポジティブな結果であり、大きな成果だったと思います。
浜元 様)最初から一連の流れとして教えてもらえたのが、大きかったと感じています。さらに、デバッグ能力を養えたことも非常に良かったですし、システムの障害訓練を実施したのも大きな効果がありました。障害訓練を行ったことで、
 ・どこから確認すべきか
 ・どこに影響があるのか、ないのか
 ・どのようなアプローチを取るべきか

といった点を自分で判断できるようになりました。さまざまな形で障害訓練を体験し、調べる力がついたのは、とても大きな収穫です。また、こちらが理解しきれていない部分を素早く把握し、全体の流れを踏まえた上で適切なアドバイスやアプローチを提供してもらい、一緒に解決できたのは本当に素晴らしいことだと思います。今回のプロジェクトは、非常に学びの多い貴重な経験となりました。


IT内製化での効果や成果

Fusic安河内)今回のプロジェクトではクラウド移行も目的としてありましたが、効果や成果は感じられていますか?


下門 様)クラウド化したことで、例えばAWS Lambdaであれば、売上のピーク時間帯や特売の日、新店のオープン時など、急激なアクセス増減にもオートスケーリングで対応できるようになりました。特に意識しなくても、自動でスケール調整されるのは大きなメリットです。また利用サービス別でのコストも見える化でき、今後はより詳細なコストコントロールも可能になると思います。さらに、お客様へのサービスレベル・満足度の向上のための新たな施策や、経営指針の変更などに対して、柔軟かつ迅速に対応出来ることは、今後の大きな強みになると考えています。まさに今回のプロジェクトが、その第一歩になったと思います。



今後の展望

Fusic安河内)これからの展開など、取り組んでいきたいことはありますか?

下門 様)今後は、モダンアーキテクチャ開発の考え方について、さらに理解を深めていきたいと考えています。
今回のポイントシステム開発も、将来的に継続できるよう、多様性や安定性を意識しつつ、AWS技術を活用できるFusicさんとともにスタートしました。また、一部で実験的に進めているシステムのモダン化を軌道に乗せると同時に、内製化を推進すること、差別化できる事業や分野により一層注力していきたいと思います。


プロジェクトを振り返り、Fusicに期待すること

Fusic安河内)最後にプロジェクトを振り返って、Fusicに期待することやメッセージをいただけますか?

下門 様)Fusicさんとともに進める中で、考え方やレクチャーの進め方など、一連の流れを丁寧に教えていただいたおかげで、現在の開発・運用が実現できていると感じています。今回のプロジェクトを通じて、非常に大きな学びと成果を得ることができました。これまで自社開発を内製で進めてきましたが、優れたパートナーを選定することで、開発力が2倍、3倍にもなることを実感しています。今後も内製化の強みを生かしつつ、必要に応じてパートナーと協力しながら開発を進め、自社のデジタル化をさらに推進していきたいと考えています。