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Fusicのスクラム研修:ビジネス側部門のメンバーが研修で得た学びとは?

2024.03.26

取り組み

こんにちは。ビジネスプランニングチームの雜賀です。

先日、社内向けの研修として、『スクラム研修』が開催されました。

社内向け研修としては2回目の開催となった今回は、エンジニア以外のメンバー(ビジネス側部門のメンバー)の参加も多く、エンジニアを対象とした1回目とは違った雰囲気となっていたようです。


当社のスクラム研修は、認定スクラムマスターの資格を保持する、櫻川安元山本とスクラム開発の経験がある藤澤が、Fusicの社内研修用にアレンジしたものです。

『スクラム開発』に似た言葉で、『アジャイル開発』というものがあります。

要件定義から運用までの開発工程を順番に進めていくウォーターフォール開発とは異なり、変更や見直しなどに柔軟に対応できる開発手法です。





『アジャイル開発』と『スクラム開発』は、ほぼ同じ意味で使われることが多いですが、『アジャイル開発』は、ソフトウェア開発の俊敏さを重視した開発の概念を指し、『スクラム開発』はその具体的な手法です。
スクラム開発では、チームを組み、要件定義・設計・開発・テスト・リリースといった開発工程を一つ一つの小さな機能単位で繰り返し行い、素早くユーザーを巻き込み、機能をブラッシュアップしながらプロジェクトを完成させていくという手順を踏みます。


当社のスクラム研修の内容
ここからはスクラム研修の内容についてご紹介します。



まずはアイスブレイクとして、各テーブルでユニークなチーム名を決定しました。
営業・バックオフィスメンバーによる「くまもん」、営業・エンジニアメンバーによる「もつ鍋よっちゃん」、そして私が参加した「ハギーズ」です。
“スクラムマスター”や“プロダクトオーナー”といった、スクラム開発における特有の用語をゲームを通して理解するなど、実践的なコミュニケーションを重視した研修内容になっており、短時間で理解が深まりました。
講義では、以下のYouTube動画を交えながら行われました。




スクラムマスターである櫻川は、お子さんの夏休みの宿題にアジャイルを取り入れ、計画通りに進行させた事例を説明。
実際にお子さんと一緒にバックログ(*1)を作り、進捗を確認しながら進めていったそうです。
(*1) 優先順位度をつけて記述したToDoリスト




プロジェクトへのフィードバック
最近では、当社でもスクラム開発を用いたプロジェクトが増えてきていますが、新しい開発手法ということもあり、専門用語や役割の理解、また開発を進める上での契約に関する知識、開発中のコミュニケーションなど、お客様の理解が必要な点が多くあります。
しかし、実際に活用しているプロジェクトでは、日次で開発のフィードバック(デイリースクラム)を行うことで、メンバーの状態や仕様の不明点が都度確認できるため効果的だそうです。


スクラム体験
スクラム体験では、実際に「チームで何かを作ること」を体験しました。
「何か」とは、ゲームでも簡単なシステムでも良く、特に決まりはありません。
チームの中で、プロダクトオーナー(PO)、スクラムマスター(SM)、デベロッパー(DV)という役割を決めます。
今回は人数が少なかったので、全員がDV役を兼務するという形になりました。

役割が決まったら、実際に開発フェーズがスタートします。

開発フェーズでは、全部で3回のサイクルを回します。一つのサイクルにかかるトータル時間は40分程度。
開発時間が20分、残りの20分で振り返りや次のサイクルの準備を行います。

今回、それぞれのチームが開発したものは、「マニアックなレシピ提案サービス」、「近隣ランチ検索システム」、「サウナ後エナジードリンク提案アプリ」といったものでした。
各チームの個性が出ていて、面白かったです。
私がいた「ハギーズ」は、ホワイトボードでアプリのモックアップを作成し、ChatGPTとPythonを活用して機能を具現化しました。

「もつ鍋よっちゃん」チームは、「近隣ランチ検索システム」を開発していました。
ランチに1人で行く場合や複数人で行く場合、人数に合わせてオフィス近隣のランチを提供しているお店の情報を教えてくれるシステムを、Notionを使って開発していました。
スクラム開発の良い点は、このシステムのように必要な機能やニーズのあるものを追加で開発できる点です。

「くまもん」チームは、「マニアックなレシピ提案サービス」を開発していました。
ランダムでレシピを提案してくれたり、気分に合わせて料理を提案してくれたりするそうです。


研修を終えての感想
私自身は、アジャイル開発やスクラム開発、また用語などの知識はある程度理解している状態でしたが、実際に手を動かし、コミュニケーションを取りながら進めることで、スクラム開発のエッセンスを体感的に理解することができました。
スクラム開発は対話や協調といったコミュニケーションを重視し、都度ユーザーテストを通してニーズに沿った開発を進めるという手法です。
これは、私たちビジネスプランニングチームの実務においても、十分に活用できると感じました。
一方、今回のプロジェクトは当社メンバーのみが参加したため、お互いに利害の対立はありませんでしたが、実際にお客様とのプロジェクトが始まると、役割や利害が絡むことで複雑な状況が生じるかもしれないと感じました。

- 営業メンバーの声
アジャイル開発とスクラム開発について、テキストでしか理解できていなかったため、実際にどのように進めるのか、またお客様にどのようなメリットがあるのかはわかっていませんでした。
研修では、チームでの開発経験を通し、スクラム開発の流れやスプリントの意義、そしてそれまでの過程やそれが生み出す結果を自身で経験することで、自身の言葉でそれぞれの開発のメリットを説明できるようになり、有意義な時間となりました。

- バックオフィスメンバーの声
研修に参加する前は、スクラムってなんだろう?という状態でしたが、研修を通し、開発の進め方や各役割について理解が深まりました。
短いスプリントを繰り返すことで、より顧客のニーズに応えることができ、開発者もPOやSMとして作業するので、より求められることに応えることができるので開発者と顧客双方でメリットがある開発手法だと感じました。
私も子供がいるため、子供が小学生になったら夏休みにスクラム開発にチャレンジしてみようと思います!


今後の取り組み
当社では、今後もアジャイル開発、スクラム開発をの手法を取り入れた開発を進めていきます。
背景には、日々、様々な技術が生み出されているなか、開発の途中で柔軟に技術を取り入れることで最新の最適な技術をご提供できることや、小さく開発することで都度ユーザーニーズに対し、検証を繰り返しながら進めることでより良いものができると信じているからです。
ただし、プロジェクトによっては、ウォーターフォール開発で進めた方が良い場合もあるため、プロジェクトに合わせてお客様と丁寧に擦り合わせることが大切です。
実際に、当社でスクラム開発を進める場合、今回の研修をお客様に体験していただき、納得された上で開発を進めるというフローもご用意しております。

当記事を通して、スクラム開発に興味を持っていただけましたら、お気軽にお問い合わせください!