当社は、Kick Space Technologies株式会社(本社:福岡県北九州市戸畑区、代表取締役:佐藤凜、以下「Kick Space Technologies」)における「自社衛星の構築・打ち上げに向けたソフトウェアインフラの迅速整備」という課題に対し、AWSを活用した「人工衛星運用管制システムのクラウドインフラ」を構築・納品いたしました。
Kick Space Technologiesについて
世界トップの超小型人工衛星の開発実績を保有する九州工業大学の技術と知見を背景に設立された、超小型人工衛星の設計・製造・試験を手がける企業です。
超小型人工衛星の中でも、10cm×10cm×10cmの手のひらに収まるサイズを基本単位(1U)としたCubeSatの開発を行っており、地球観測や通信ミッション、サイエンス観測等のさまざまな用途に対応可能なソリューションを提供しています。
プロジェクトの概要
Kick Space Technologiesでは、自社衛星の構築や打ち上げに向け、スピード感を持ってソフトウェアインフラを整備する必要がありました。
地上局で受信したテレメトリデータや衛星画像(Sバンド・Xバンド)を安全に蓄積・配信する基盤を、自社でゼロから構築・運用する体制を持たない中で、事業の成長に合わせてスケールできる柔軟性と、研究・事業用途の機密データを守るセキュリティの両立が課題となっていました。
これに対し当社は、スタートアップの初期フェーズに最適なコストと拡張性のバランスを重視し、AWSの東京リージョン上に衛星データ基盤を構築しました。
本システムの導入により、主に以下の3点の特長を通じて、衛星データ運用の効率化とスケーラビリティを実現しています。
・ クラウドネイティブな衛星運用基盤の迅速構築
スタートアップのスピード感に応える形で、短期間でのクラウド基盤立ち上げを実現し、事業開始のタイムラインを損なわない安定した衛星データ運用環境を確保
・ 地上局からのデータ受信〜保存〜配信までを自動化する統合アーキテクチャ
地上局やSaaSからのデータをS3へ保存するパイプラインを実装し、運用担当者の手作業を最小化。CloudWatch/SESによる異常の自動検知・通知基盤も併せて提供
・ 衛星テレメトリ・画像データの大容量蓄積を支えるクラウドスケーラブルストレージ
6TB規模の長期保存とユーザーへの実用的なレスポンスを実現しつつ、従量課金・柔軟なスケーリングにより将来的な衛星数増加やデータ量増大にも追加投資を最小限に抑えながら対応できる構成を実現
本プロジェクトの詳細については、当社ホームページに掲載していますのでご参照ください。
今後の見通し
当社は、2025年10月にKick Space Technologiesと締結した業務提携に基づき協業を推進しており、本件は同提携から生まれた初の案件です。
両社の強みを活かした協業領域の拡大を通じ、宇宙産業における新たな価値創造を引き続き推進してまいります。
(ご参考)
Kick Space Technologiesと宇宙事業開発に関する業務提携を締結(2025年10月28日配信)